もくじ
1.医学書の所持を辞めた理由
2.所持を辞めた効果
3.所持を辞めた後の保管方法
4.まとめ
1.医学書の所持を辞めた理由
医療従事者であれば、養成校で用いた参考書、講義資料や卒後に自己研鑽のために購入した書籍や講義資料がたくさんあると思います。しかし、医学書はサイズも大きく持ち運びに不便なものも多く、適切な管理方法を模索している方も多いと思います。
著者は、書籍を3冊程度しか持っていません。
その理由として、
①掃除や管理に手間がかかる。
②書籍はスペースを浪費するので、部屋や机が狭くなる。
③職場と自宅の間を持ち歩くのは疲れる。
④調べたいときにすぐに利用できない。
主な理由はこれらになります。このように管理、時間、携帯性、利便性の面で問題があるからです。
2.所持を辞めた効果
①掃除や管理に手間がかかる。
書籍を所有すると、本自体に埃が溜まるのもさることながら、それを収納する本棚等の定期的な清掃が必要になります。私はハウスダストのアレルギーがあることや掃除するのが時間の浪費と考えるため、手放すことを決めました。
②書籍はスペースを浪費するので、部屋や机が狭くなる。
書籍を机や引き出しに置くことはスペースを取られます。また本棚を用意した場合、部屋のスペースが狭くなります。私は、書籍を保管するためにスベースに家賃を払うのが嫌です。
③職場と自宅の間を持ち歩くのは疲れる。
通勤時に荷物が多くなるとそれだけで疲れます。また、実際に試験勉強でもしない限りは多くの方は、臨床場面で調べたい時に使うだけということが多いと思います。
④調べたいときにすぐに利用できない。
書籍を自宅で保管すると職場で調べたいときにすぐに使えないですし、その逆もしかりです。
3.所持を辞めた後の保管方法
私は10年程前に大学院生の時にドキュメントスキャナーに出会いました。それ以来、書籍は裁断機で裁断し、スキャナーで取り込みをしています。そのため、基本的に書籍を所有していません。
その結果、どのような変化起きたのかについて述べたいと思います。
①掃除や管理に手間がかかる。
書籍を電子化したことにより、掃除する必要がなくなりました。また、アレルギー症状も軽減しました。
②書籍はスペースを浪費するので、部屋や机が狭くなる。
書籍を電子化したことにより、本棚を捨てることができたので、部屋が広くなりましたし、掃除も簡便になりました。
③職場と自宅の間を持ち歩くのは疲れる。
荷物が軽くなり、フットワークが軽くなりました。
④調べたいときにすぐに利用できない。
調べたいときに、いつでも調べられるようになりました。また、電子化した際にOCRをかけておくとキーワード検索ができるようになるので、必要な情報へたどり着くのが早くなりました。
次に、書籍を処分し、実際にどのように運用しているのかを紹介していきます。
一般的にスキャンしたPDFを利用する方法はパソコン本体、外付けUSBまたはHHD、クラウドサービスに保存します。
・パソコンに保存
パソコンに保存した場合はデータをクラウドや外付けの保存媒体に移動する手間が省けます。しかし、パソコンを持ち運ばないとデータにアクセスできません。また、データ消失のリスクも少なからずあります。
・外付けUSBまたはHHDに保存
パソコンと外付けUSBまたはHHDの両方にデータを保存することでバックアップが取れるのでデータ消失のリスクを回避できる。外付けにデータを移動することで、パソコン本題のデータを削除し、パソコンのディスクの空き容量を増やすことも可能となる。また、職場と自宅で異なるパソコンでもデータの閲覧が可能である。しかし、紛失やデータの破損のリスクはある。
・クラウドサービスに保存
最近では、クラウドサービスの利用が一般的になっていると思います。もちろんデータによっては保存するべきではないものもありますが、そのあたりは各種クラウドサービスのポリシー等を確認して利用すれば良いと思います。筆者は昔はDrop boxへ医学書のデータを入れていましたが、最近では無料で利用できる端末の台数が3台へと制限されてしまったために、利用をやめました。現在はappleの純正のファイルアプリでiCloudに預けるのと、One driveに預ける形で2つを利用しています。アップルとマイクロソフトの両社に預けてあれば両方ともデータが消失する可能性は低いと考えているからです。また、筆者はアップル製品を多数持っているので、利用しやすいという点も挙げられます。
私は、資料作成やちょっと調べたい時はこのクラウドサービスへ預けてあるデータにアクセスします。しかし、しっかりと読みたい書籍はGood note5にデータを読み込みラインマーカを引いたり、注釈を入れています。
最後に、医学書はデータにすることでアクセスを容易にし、空間、時間の管理コストを著しく減らす可能性があります。しかし、よく読む書籍はデータ化しないほうが利用しやすいです。なぜなら、よく読む書籍ほど自分が見たい内容が載っているページがだいたいわかるのですぐに開いて見ることができます。データ化した方が見る頻度の増える書籍とデータ化すると見ることが手間がかかるようになる書籍があるのでそのあたりはご自分でよく検討された方が良いと思います。
4.まとめ
・医学書はデータにすることでアクセスを容易にし、空間、時間の管理コストを著しく減らす可能性がある。
・データはクラウドサービスに保存した方が、アクセスの利便性、データの破損や消失のリスクを減らす可能性がある。